※本稿は、矢野香『いい人で終わらないリーダーは「決めてから話す」 信頼される話し方の本質』(大和書房)の一部を再編集したものです。
人の口癖から分かること
口癖には意味のあるもの、ないものがあります。
意味のない口癖の代表例は「あー」「えー」といった言いよどみ。明らかにノイズ(雑音)なので意識して削除します。
語尾がすべて「~と思います」になってしまうのは、よくある意味のない口癖です。「やろうと思います」ではなく、「やります」と言い切るほうがリーダーとして堂々とした言葉遣いです。できるだけ回数を減らしましょう。
逆に、残したいのは意味のある口癖のなかでも、その人の価値観を表しているものです。
たとえば有名予備校講師の林修先生の口癖、「いつやるか? 今でしょ!」。テレビCMや番組などで「今でしょ」という言葉を繰り返し使い、流行語大賞にもなりました。「やるべきことは後回しにせず、今すぐやった方がいい」という彼の価値観がこのひと言に凝縮されています。
また、ある女性クライアントの口癖は「よく考えて」というフレーズでした。理由を探ってみると、何でもすぐリーダーに聞いて、自分で考えていない若手メンバーに内心苛立っていたとのこと。これも「自分の頭で考え、責任を持って行動するべき」という彼女の価値観が現れている口癖といえます。
口癖は、単なる癖ではありません。あなたが何を大切にしているかを無意識に語っています。口癖をチェックすることでよけいな癖は削除し、リーダーらしい堂々とした話し方に修正する。と同時に自分が何を大切にしているかを確認します。まずは、次のワークに取り組んでみましょう。
自分の口癖をチェックする方法
口癖のチェック方法は、周囲に協力してもらう方法と自分ひとりで行う方法の2通りあります。
①「私の口癖ってある?」とまわりの人に尋ねてみる
自分では気づかない癖でも、他人はよく見ています。率直に聞くと意外な発見があるかもしれません。
②会議やミーティングで自分の発言を録音し、文字に起こす
長さは3分以上あると理想的です。3分間に複数回出てきた言葉をリストアップすると無意識の口癖が見えてきます。
【ワークの目的】
口癖は、普段なかなか自覚することができません。自分では気づかないまま、印象を決めている。それが口癖です。まずは現状を知ることが改善の第一歩。このワークで無意識を可視化しましょう。

