1966年以降のW杯の「最少記録」も樹立
同時に、チームは高い規律も示しました。グループHの初戦スペイン戦では相手に74%のボール保持を許しながら、犯したファウルはわずか1回。これは記録が残る1966年以降のW杯で、1試合における最少記録です。それでも0対0で引き分けたことは、相手をむやみに倒すのではなく、組織的な守備と粘り強さで強豪を封じた証しといえるでしょう。ブビスタ監督も大会を通じ、結果だけでなく、チームのアイデンティティーや団結、粘り強さを重視する姿勢を示しています。
理念が浸透した中小企業も同じです。存在意義を共有し、具体的な目標を掲げ、日々の行動規範を守る。そこに適切な採用と育成が重なれば、人数や資本力を超えた強さが生まれます。
もし、上記のような強みを今後さらに増していければ、ベスト16以上に勝ち上がり、いずれはフランスやアルゼンチンのようなサッカー強国に肩を並べ、追い抜いていく可能性もあるかもしれません。
今回、日本はラウンド32でブラジルに1対2で敗れ、ベスト16進出はなりませんでした。それでも、日本代表の採用、育成、組織運営は、長い時間をかけて大きく進化しています。
カーボベルデから学ぶべきなのは、「小さな組織でも頑張れば勝てる」という単純な精神論ではありません。人材を広く探し、内外で育て、共通の理念で一つにする。限られた資源をどこに集中し、足りない力をどう外から取り込むか。
この問いは、世界の強豪と戦う日本代表だけでなく、大企業と戦う中小企業にも、そのまま当てはまるのではないでしょうか。


