デジタルメディア全盛期に求められる家電は何か。IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志さんは「映像メディアは規格争いがほぼ終結したと言える一方で、オーディオに関しては規格争いとして、CDを超える高音質を実現したハイレゾオーディオがアナログレコードの後継規格として残っている」という――。

※本稿は、安蔵靖志『家電ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

光ディスクをプレーヤーにセットする手
写真=iStock.com/Armastas
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100年続く“メディア戦争”の歴史

音声や映像を記録するために重要なのが記録メディアですが、そのメディアをどのような形にし、どのような記録形式にするかによって、記録できる容量や音質、画質が異なってきます。

そのため、100年以上前から複数の規格が主導権を争う“メディア戦争”が繰り広げられてきました。日本の家電メーカーも、そのメディア戦争の一役を担ってきたのです。

最近人気が復活しているアナログレコードも、1880年代には円筒形のフォノグラフと円盤形のグラモフォンの規格争いが行われ、グラモフォンが残る形になりました。

アナログレコードの後継規格としてデジタルメディアとなった音楽CDはソニーとフィリップスの共同開発で争いは生じませんでしたが、CDよりも高音質化を図った次世代CD規格はSACDとDVDオーディオの2つの規格争いが巻き起こりました。

どちらもメディアとして一般的に普及するまでには至っていませんが、CDを超える高音質を実現したハイレゾオーディオとして規格が活かされている状況です。

つまり、円盤形の物理メディア戦争はほぼ終結したように見えるものの、オーディオに関しては規格争いがデジタルメディアとして生き残っているという言い方が正しいかもしれません。