映像メディアの規格争いはほぼ終結

ただし、映像メディアはほぼ終結したと言えます。ビデオテープレコーダーでは日本ビクターを中心としたVHSとソニーを中心としたβマックスが、アナログ映像メディアではパイオニアを中心としたレーザーディスクと日本ビクターを中心としたVHDによる争いが起こりました。

初のデジタル映像ディスクメディアであるDVDは製品化前にDVD規格として統一されたことから争いになることはなかったものの、録画メディアとしてはDVD-RやDVD-RAMなどの規格争いが生じてしまいました。

次世代DVDとしてはソニーやパナソニックなど9社が規格化したBlu-ray Discと、東芝を中心としたHD DVDが規格争いを繰り広げましたが、最終的にBlu-ray Discが生き残りました。

どちらかの規格を信じてプレーヤーなどを購入すると、負けた方を購入した人はかなりの損害を被ることになります。製品化前に決着してもらわないと消費者が巻き込まれてしまうため、不毛な争いを繰り広げないようにしてほしいものですね。

最新規格であるUltra HD Blu-rayはそのような規格争いが繰り広げられることなく、すんなりと次世代ブルーレイとして定着するようになりました。とはいえ、4Kテレビの実力をフルに発揮できるディスクメディアであるにもかかわらず、それほど普及が進んではいないのが現状です。

高画質化や高音質化を実現する研究開発

メディア戦争が終焉を迎えた理由は、やはり動画配信サービスや動画共有サービスの普及にあります。

無料で視聴できるYouTubeだけでなく、月額料金を支払う動画共有サービスなら映画やドラマ、アニメなどのコンテンツを好きなだけ視聴できるのですから、わざわざ新たにプレーヤーを購入する必要もなくなります。

スマホの画面に並ぶYouTubeやNetflixなど動画配信サービスアプリのアイコン
写真=iStock.com/hocus-focus
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CDや次世代CDも、音楽配信サービスが普及したことで売り上げ枚数が大幅に減少しています。音楽の場合はサブスクだけでなくデジタルデータで購入する人も多いので、ビジネスモデルが変革したと言えます。

いわゆる物理メディアとしての争いはなくなっても、高画質化や高音質化を実現する研究開発は引き続き行われています。例えば映像圧縮方式はMPEG-1から、DVDが採用するMPEG-2、Blu-ray Discが採用するMPEG-4、その後に開発されたH.264、Ultra HD Blu-rayが採用するH.265(HEVC)と、時代を経るごとに高圧縮化を実現しています。

メディア戦争時代のように消費者を惑わせたり損害を被らせたりすることなく、正しい進化を遂げているのです。