「結婚したくてもできない」が増えている
「高すぎて無理」
東京23区の新築マンションの平均価格は1億6884万円にまで高騰し(2026年ライフルホームズ調べ)、もはや一般的な会社員には手の届かないものになっています。多少の賃上げがあったとしても、それを超えるインフレで、かつては多くの人が実現できた「家を持つ」という人生設計が、一部の高所得者だけのものになってしまいました。
実は、これと同じ「高すぎて無理」現象が結婚と出産にも起きています。私が「結婚と出産のインフレ」と名付けているものですが、これこそが未婚化・少子化の要因でもあります。
「家を持ちたくても買えない」と同様に、「結婚したくてもできない、子どもを持ちたくても持てない」という不本意未婚・不本意無子の増加です。
「児童のいる世帯」は年々減少しています。2000年の1306万世帯と比較すると2025年の同世帯数は917万世帯。約3割減です。政府の少子化対策は1994年のエンゼルプラン以降行われてきていますが、その効果は全く見られません。
少子化対策に関連する予算(家族関係府支出額)でみると、約2兆9000億円(2000年)から約11兆5000億円(2023年)へと予算だけは約4倍増になったにもかかわらず、その間「児童のいる世帯」数は3割減です。効果がないばかりか、むしろ予算を増やせば増やすほど子どもの数は減っているという「少子化推進」になっていると言えます。
一方、「児童のいる世帯」数は減っているのに、同世帯の平均世帯年収はあがっていますが、これも良いニュースではありません。
2000年対比で18%増の857万円。現役世帯(高齢者世帯を除く)全体がわずか3%増の701万円どまりであることとは対照的です。しかし、この「児童のいる世帯」の平均年収だけがあがっていることそれ自体が、深刻な少子化の結果でもあります。

