食べ物の値段はどのように決まっているのか。チケット料金だけでは運営が難しい映画館の場合、粗利率80〜90%の食べ物の売り上げでコストを補うビジネスモデルが確立してきたという。ライフ・リサーチ・プロジェクトが編集した『“食通”も知らない 食べ物と値段の本当の関係』(青春出版社)より、紹介する――。(第1回)
映画のチケットを買う
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同じ飲み物なのに、なぜ値段があれほど変わるのか

観光地では、自動販売機で売られる飲料の値段がはね上がるのは、ご承知のとおりです。観光地のホテルで200円としているところもあれば、山の上などでは300円ということもあります。同じ飲み物なのに、なぜ値段があれほど大きく変わるのでしょうか?

そもそも、飲料の値段がバラバラなのは、もともと決められた価格がないからです。メーカーが設定するのは、あくまで「標準小売価格」。

この金額前後で売れば、妥当なマージンをとれるという目安に過ぎません。強制力はなく、仕入れた商品をいくらで販売しようが、それは小売店の自由なのです。

そこで、200円に設定しているある旅館は、「自動販売機をレンタルしているので、そのレンタル代を上乗せしている」と説明します。また、ある観光地では、「非日常性を体験できる“付加価値代”が上乗せされている」などと話します。

ただ、なかには、値段が高いのも、本当にやむをえないケースもあります。たとえば、高山の山小屋には、歩荷ぼっかが荷物を背負って運んだり、ヘリコプターで荷揚げしなければならない場所もあります。そうした場所まで、重量のある飲み物を運ぶとなると、1本300円で売っても利益がほとんど出ない場合が多いのです。