準々決勝を終えるとベスト4が出そろうサッカーW杯北中米大会。さまざまな名シーンがあった中、世界中を熱狂させたチームのひとつが西アフリカのカーボベルデだ。経営コンサルタントの平野薫さんは「ベスト32に進出した同国を独自の方法で採点すると、フランスやアルゼンチンといった強豪国をはるかにしのぐスコアを叩き出した」という――。

初出場カーボベルデ大躍進の秘密

サッカーW杯のラウンド32で、初出場のカーボベルデ(FIFAランク67位、6月11日時点、以下同)が前回王者アルゼンチン(同1位)を相手に、延長までもつれ込む大接戦を演じました。

結果は2対3。人口約53万人の西アフリカの島国が、世界屈指の強豪をあと一歩まで追い詰めた姿に、多くのファンが強く心を動かされました。

なぜ、これほど小さな国が世界の舞台で躍進できたのでしょうか。スポーツ指標とは異なる数字からW杯の強豪国を捉え直し、カーボベルデの取り組みを中小企業経営の視点から考えてみます。

まず、2002年から2022年までの男子W杯6大会について、各国の成績をスコア化しました。配点は、優勝5点、準優勝4点、3位3点、決勝トーナメント進出2点、出場1点。

1大会ごとに最も高い到達段階だけを採点しています。現在に近い競技環境で比較するため、1930年からの歴代成績ではなく、この6大会に絞りました。結果は次の通りです。

6大会の採点簿、1位はフランスとドイツ

フランス(FIFAランキング3位)とドイツ(同10位)が17点で首位に立ち、アルゼンチン、ブラジル(同6位)、スペイン(同2位)が続きます。日本(同18位)は10点で9位。優勝やベスト4こそありませんが、6大会中4大会で決勝トーナメントに進み、この20年あまりで世界との距離を着実に縮めてきたことがわかります。

五輪を含め、世界的なスポーツ大会では、人口の多さと経済力が選手層や育成環境を支えるのは確かです。そこで、2002~2022年の「合計スコア」を「人口1000万人当たり」「名目GDP1000億ドル当たり」に換算しました(人口とGDPは、2024年の世界銀行データより)。