プレジデント動画シリーズ「リーダーの器」。第8回はロッテホールディングスの玉塚元一社長です。無料会員登録で動画をご覧いただけます。ぜひご登録ください――。
「コンチクショウ」という原点
ファーストリテイリング社長、ローソン会長を歴任し、「プロ経営者」として知られる玉塚さん。その原点は幼少期にあります。
祖父は「玉塚證券」を経営する経営者でした。ところが昭和40年の証券不況で同社は消滅。合併を経て、最終的にはみずほ証券の「ほんの小さい一部」になりました。
「自分のお爺さんがつくった証券会社がなくなってしまった。コンチクショウというのが原点になっている」と語ります。
祖母や親戚から「もう一度、『玉塚商店』(※)をやらにゃいかんよ」と言われて育ち、いつかは自分で事業をという思いが胸に宿ります。
※玉塚証券の前身
「それが僕の限界だったんでしょうね」
そんな熱い起業家精神をもつ玉塚さんが「もっとも器を広げてくれた」と語るのが、ユニクロ・柳井正氏との7年間です。1998年、売上が700億円規模だったファーストリテイリングに入社。山口の本社で柳井氏の隣に座り、朝から晩まで「商売だけに集中」する日々。フリースブームで4000億円まで駆け上がり、急落して3000億円。その底で玉塚さんは社長を引き継ぎ、業績を回復させました。それでもわずか3年、任期途中で社長を退任します。
「挫折ではないんです。その時のミッションはきっちり達成した」と振り返る玉塚さん。一方で「柳井さんは完全にモードチェンジして、今こそグローバルだ、今こそ攻めだと。そのセカンドミッションに一気にギアチェンジするところは、僕は切り替えられなかった。それが僕の限界だったんでしょうね」と率直に語ります。ユニクロを離れたのは、もう一つ理由がありました。「柳井さんという起業家と7年働いて、一回は早いうちに自分でリスクを取って商売をやらないとまずいなと思った」。

