1日を気分よく好調にスタートするにはどうすればいいか。脳科学的に、やる気を出すコツは、「体を動かす」ことで、そのための第一歩として、「マイ・オープニングテーマ」をかけるといいという。『すぐやる人の小さな習慣』(三笠書房)より紹介しよう――。

※本稿は、大平信孝、大平朝子『すぐやる人の小さな習慣』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

※編集部註:初出時、ハーバード大学のMBAが調べたアンケート調査について触れましたが原典にあたれなかったため、削除しました(11月25日17時30分追記)。

起床後すぐに「指差し確認」の効果

朝、イヤな感じを引きずったまま家を出てしまうことは、よくあること。「何だか今日は、調子が悪いなぁ」「今日の企画書作成、大変そうだな……」「毎日残業しても、仕事が減らなくてしんどいな」など、気分が落ちたまま1日をスタートさせてしまうと、そのままメリハリのない1日をすごしてしまいがちです。

そこでやっておきたいのが、起床後すぐに行う「ゴール(目的地)に向かって指差し確認する」小さな習慣です。

指差すのは、あなたが目標とする人の写真、あこがれの人が書いた本、あなたの夢や目標を書いた紙、あなたを勇気づけたり、励ましてくれる写真や賞状などです。

それらに向かって、電車の車掌さんのように、利き手で「ピッ」と指差し確認する。たったこれだけで、あなたが目指すべき方向、行きたい未来にフォーカスすることができます。

電車の車掌さんが、必ず「指差し」確認するのには、理由があります。

「指差し」には、じつはものすごく効果があるからなのです。単にゴール(目的地)を「見て」確認するよりも、「指を差す」ことで、指差した先に自然と「意識」が向くからです。これにより安全をきちんと確認しているのです。

この「指差し」は、あなたを勇気づけるものを自宅に置けない場合にもできます。そんなときは、あなたの気分が上がる方向(脳科学的には、右上)や、あこがれの人がいる方向に向かって指差しをしてみてください。