金融マーケットは「個」の集合体であり「あなたの考え」は市場を動かす力となる。だが一方であなたは集合体の中の小さな「個」でしかなく、思い通りにマーケットを動かすことはできない。ここをふまえずに市場を語る人がいるが、この二面性を理解しておくことはとても重要だ。マーケットを生き抜くには自分以外の様々な「個」の存在を知ることが役立つ。その意味では実は小説が参考になると思われるが、金融に近い領域の書籍では次の3冊をお勧めする。
本を選ぶ際に重要なのは、成功体験を綴った類のものではなく、普遍的な方法論を説いているかどうかだ。『インテリジェンス 武器なき戦争』には、スパイのような情報のプロも、公開された新聞報道などを正しい視点で捉え直すことで、顕在化していない重要情報に迫ると書いてある。『ヤバい経済学』は、日常生活で得る断片情報のいい加減さを教えてくれる。この2冊から情報の捉え方を学ぶと、思考力が養えるだろう。
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