今は世界動向を理解することが非常に難しい時代である。現状をやさしく教える解説本は多いが、俯瞰的な視座をもって分析・解説した本は少ない。

世界動向を語った本の中でよく見られるのが、BRICsだのネクストイレブンだのと、次の「成長地域」探しをテーマとしたもの。しかし現実の世界はそんな平面的なものではなく、グローバル化がもたらした相互依存ネットワークによって立体的に成り立っている。拙著『世界を知る力』ではネットワーク型の視点で世界を見ることを提唱している。