重要だと思う順にピックアップした。最初の3冊は、何度も読み返すに相応しい名著だ。『資本主義と自由』は、私が大学の経済学部を受けるきっかけとなった1冊であり、今も経済評論の原稿を書く際の発想の多くをここに負っている。フリードマンの著書では、1980年代の米英政権に大きな影響を与えた『選択の自由』も著名だが、若い頃に書いた本書のほうがキレがいい。
『資本主義と自由』ミルトン・フリードマン/日経BP社
自由主義を標榜する経済学者の代表的存在である、著者の切れ味鋭い傑作。「金持ち優先の新自由主義などと非難されるが、所得再分配の仕組みも十分考察していた」。
社長が書いた経営書は、平凡な常識と本人の自慢話を組み合わせたものが大半だが、『ウィニング』は実用的という点で数少ない例外だ。経営者という種族がどれだけわがままで自己正当化が強いかが、隠すことなく表れている。単に感心するのではなく、1ページに1回は、突っ込みを入れるつもりで読んでほしい。
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