長期的な良循環を起こす仕組みづくり
2008年3月の異動で現在の職務についた。それからというもの経営について考える機会が格段に増え、何度も読み返しているのが『小倉昌男 経営学』である。小倉氏がヤマト運輸で実践したことやその思考方法には、経営に関する多様な視点が盛り込まれ、学ぶところが多い。論理的に考え、メリハリをつけて決断する。それを長期的な視野に基づいて行うことが大切だということに気づかされる。経済が短いサイクルで激変し、先の読めない今だからこそ、目先の変化に惑わされず長期的な良循環を起こす仕組みをつくることが経営の役割だと再認識させられる。
河野真矢子●キリンアンドコミュニケーションズ社長。国際基督教大学卒業。1986年、キリンビール入社。東京支店での営業、商品企画部、九州支社、本社人事部人材開発担当などを経て、現職。
長期的な視野を養うという点では『リーダーの易経』も得るところが大きい。タイトルに易とあるが占いの本ではなく、時機を見極める洞察力、変化の兆しを察する直観力について書かれたものだ。リーダーを目指す人材にとって、時代の風を読みながら行動し成長することが、いかに重要であるかを説いている。
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