仕事中に気持ちを切り替えるには何をしたらいいか。医師の保坂隆さんは「先輩から嫌味をいわれたり、後輩のつまらない一言に傷ついたりして、落ち込んだり、ドアを蹴飛ばしたくなるようなときに駆け込むべき場所がある。空気がひんやりと冷たく、気持ちが落ち着くだろう」という――。

※本稿は、保坂隆『精神科医が教える 心と体をゆっくり休ませる方法』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

苛立つビジネスマン
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午後の眠気を吹き飛ばす、簡単な方法

昼食後の睡魔は、誰でも経験したことがあるでしょう。抵抗できないほど強烈で、ついウトウトしそうになります。本来昼寝は休息効果があっておすすめなのですが、仕事が立て込んで、ゆっくり昼寝している余裕のないときは、眠気に退散してもらうしかありません。

そこで、おすすめの眠気撃退法を紹介しましょう。

①息を止める

1分ほど我慢して息を止め、それから息を吸うと、一気に酸素が供給されて、頭がさえた感じがします。

②耳たぶを引っ張る

耳たぶをぴんと引っ張ってからパチンと離すと、目が覚めたように感じます。強く引っ張りすぎないように注意。

③足や首などを冷やす

水で濡らしたハンカチなどで首の後ろを冷やしたり、足を冷たい金属につけたりして冷やします。足の裏が温かいとよく眠れるのを逆手にとって、足裏を冷やして眠気を吹き飛ばします。

足を水につけるのがベストですが、靴を脱いで床に足をつけるだけでも効果があります。

④イスの高さを変える

いつもより5センチほどイスを高くしてみるだけで、目の前の風景や物に対する距離感が変わります。「いつもと違う」という違和感で、意識がシャキッとすると同時に眠気も吹き飛んでしまうわけです。

周囲の人に気づかれずに眠気を撃退できます。

⑤ツボを刺激する

手の中指の爪の付け根の内側に、眠気覚ましのツボといわれる「中衝」があります。爪の先で痛くない程度に刺激してみましょう。

手のツボのイラスト
イラスト=伊藤ハムスター
夜の睡眠の質もあわせて高めよう