企業の場合、暴力団関係者や関係企業との取引を避けることが第一となる。フロント企業から酒を仕入れるとか観葉植物のレンタルを受けると、市価よりも格別高い料金を支払っていなくても「利益供与」とみなされ指導を受ける。暴力団関係者の活動を助長することを知ってサービスを提供することも条例違反だ。

これまでに、暴力団関係者の冠婚葬祭に宴会場を提供した飲食店や組事務所の内装工事を行ったリフォーム業者、暴力団事務所からの贈答品の注文を受けた百貨店などが「注意」や「勧告」を受けた。たとえ匿名であっても、その事実が報道されれば、地方によってはそれだけで社名が特定されてしまう場合もある。

(久保田正志=構成 尾崎三朗=撮影)
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