人と比べて落ち込みがちなときは、何を意識すればいいか。心理カウンセラーの片田智也さんは「人は人と比べるから落ち込むのではなく、落ち込んでいる時ほど人と比べたくなる。大切なのは比較による落ち込みを本気にしないことだ」という――。

※本稿は、片田智也『弱メンタルでも職場でうまいことやる方法を教えてください!』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

振り返る笑顔のビジネスマンとビジネスウーマン
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経験豊富な先輩との比較は、自分から落ち込みにいくようなもの

つい人と比べて落ち込む

もともと落ち込んでいる時に、人と比べてしまっている

「同僚は話し上手なのに、それに比べて私は」「友達は仕事を楽しんでいる、それに引き換え自分は」「あの人はいつも明るくてポジティブなのに……」

このように、誰かと比べて落ち込んでしまうことはあるものです。

そもそも私たちはみんな違う人間であり、人と比べる必要はありません。

なのに、つい人と比べて落ち込んでしまうのはなぜなのでしょうか?

あなたが段取り不足で残業している時、さっそうと帰っていく先輩を見たとします。

「仕事ができてすごい、私は全然ダメなのに……」

そう思って気分が落ち込んでしまうかもしれません。

でも、隣にもっと段取りの悪い後輩がいたらどう思うでしょうか?

「経験の浅い後輩と比べても意味がない」と思うかもしれません。その通りです。そして、それは先輩と比べるのも同じことではないでしょうか?

わざわざ経験豊富な先輩を比較対象にする必要はありません。

まるで自分から落ち込みにいっているようにも思えます。