「大統領選のノストラダムス」は「ハリス氏に軍配」を予想
「ハリス氏が勝つ」
9月5日、米大統領選予測の大御所として知られるアメリカン大学のアラン・リクトマン特別栄誉教授が、カマラ・ハリス副大統領(民主党)の勝利を予測した。複数の米メディアが「大統領選予測のノストラダムス」と呼ぶ同教授の見立てによれば、ドナルド・トランプ前大統領は11月の大統領選で2度目の敗北を喫する見通しだ。
リクトマン氏といえば、1984~2020年の米大統領選で、ほぼすべての予測を的中させた歴史家だ。同氏は5日早朝、米紙ニューヨーク・タイムズの動画出演で予測の第一報を発表。同日夜(日本時間6日朝)には自身のライブ配信で詳細な分析を披露した。国内のメディアや有権者だけでなく、世界中で多くの人々が同教授の予測を今か今かと待っていた。
リクトマン教授は2016年の大統領選でも本領を発揮した。米メディアがこぞってヒラリー・クリントン氏の勝利を予測するなか、トランプ氏の勝利を言い当てたのだ。
唯一予測を外したのは、共和党のジョージ・ブッシュ氏(子)と民主党のアル・ゴア氏が大接戦を演じた2000年大統領選だが、教授は、「的中率9割」という一部メディアの報道に異議を唱える。2000年の選挙では両陣営が訴訟合戦を繰り広げ、ブッシュ氏の勝利という結果に落ち着くまで1カ月超かかったが、教授の指摘では、焦点になっていたフロリダ州での票の集計に問題があったという。
教授が一般投票での勝利を予想したゴア氏は、予測どおり総得票数ではブッシュ氏を上回っていたが、最終的に選挙人の数で負けた。この「異例の大統領選」を除けば、教授はすべての勝敗を的中させてきた実績を持つ。
リクトマン教授には、2020年の大統領選前と今年2月にインタビューしたことがある(週刊東洋経済と東洋経済オンライン)。今回は同教授から上記ライブ配信などに関する執筆とライブ画像の使用許可を得て、ハリス氏勝利の予測を徹底解説する。