集中したいときに、最適な温度設定は何か。研修会社らしさラボ代表の伊庭正康さんは「環境省のホームページに省エネの観点から推奨されている『夏季28℃、冬季20℃』という室温の設定は、集中力を高めたいのであればNGである。多くの研究で、おおむね22℃から26℃の範囲にしないと、集中力が削がれることが明らかになっている」という――。

※本稿は、伊庭正康『やる気ゼロからフローに入る 超・集中ハック』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

エアコンをリモコンで操作するビジネスマン
写真=iStock.com/AndreyPopov
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視界に占める緑の割合10〜15%で集中力を回復させる

環境を変えるだけで集中力が高まる、といった経験はないでしょうか。

本稿では、「集中できる環境づくり」について紹介します。

実は、集中力を高める環境づくりは、大学などの研究機関だけではなく、多くの企業が検証を行っています。それほど、集中力を維持する上で、環境づくりは大きな鍵を担っているのです。

本稿では、エビデンス(効果の証明)のあるメソッドで、かつ私が実践して、本当にオススメできるものに絞って紹介します。

最初に紹介したいのが、「緑視率」の効果です。

デスクやフロアに植物を置いてみてください。それだけでも、集中力を高める効果があります。

この「緑視率」とは、人の視界に占める緑の割合のこと。

「緑視率」を高めることで、集中力が高まることがわかっており、集中力を高めるには10~15%の緑視率がベストと言われています。

緑のある空間では、ストレスを感じた際に分泌されるストレスホルモンである「コルチゾール」の増加が抑制されます。そのため、集中力が回復しやすくなり、集中力をキープできるのです。