頭をよくする=論理的思考力を高めるための一番手軽な方法は本を読むことです。それも自分より論理レベルの高い人が書いた本を丹念に読んで、その論理をなぞり、ロジックを理解しようとすることは、論理的思考力のアップに非常に有効です。

私は目的に応じて5つの読書法を使い分けています。速読、通読(レベル1、レベル2)、熟読、重読の5つです。このうち、自分より論理レベルの高い人の本を読むのは、通読レベル2や熟読に当たります。それぞれ簡単に紹介しましょう。

速読

一般的に速読というとどんな本でも早く読む方法だと思われていますが、私にとっての速読は必要十分な知識や情報を素早く得たいときに取る方法です。

たとえば会社の役員会など企業の重要な意思決定を行う会議に出席すると、数十ページ、場合によっては数百ページもの資料が配られて、その場で意思決定しなければならないことがよくあります。それらの資料から取りたい情報と捨てる情報を素早く判断して、必要なポイントだけを拾って読んでゆく。速読はあくまでも情報を得るための読み方であって、論理的思考力を身につけるためのものではありません。

通読レベル1

通読は最初から最後まで普通に本を読んでいく読書法です。通読レベル1は小説や簡単なビジネス書などを楽しんで読んだり、一定の知識を得るのを目的とした読書。肩に力を入れないで本の流れを楽しんだり、ちょっとした知的刺激が得られればいい。