ソフトバンクが、米携帯電話3位のスプリント・ネクステルを買収した。孫正義氏が仕掛けるグローバル戦略の一環だろうが、総額201億ドル(約1兆6000億円)にものぼる大型投資だ。株式市場は、積極的な経営姿勢よりも収益性などの先行きを懸念してか、買収が発表された10月中旬からソフトバンク株は売り一色となった。

一方、債券市場もネガティブに反応した。BNPパリバ証券のチーフクレジットアナリストの中空麻奈さんは「買収資金調達のほとんどを国内メガバンク3行からの融資で賄ったことを嫌ったからでしょう。ソフトバンクはこれまでネットデットゼロを目標に掲げ、有利子負債を削減してきたのに、この借り入れで財務内容が毀損してしまいました」と説明する。

(ライヴ・アート=図版作成)
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