2月1日から2024年度の東京・神奈川の中学入試が始まる。1月10日はその前哨戦となる埼玉県の人気進学校・栄東中学校(共学校)の入試が行われた。中学受験塾を主宰する矢野耕平さんは「栄東中の試験では、日常ではあまり使わない大人っぽい語彙力を問う問題が出た。こうした問題を説くには、暗記だけでは難しい」という――。
首都圏の中学受験において、1月受験校として毎年多くの受験生を集める栄東中学・高等高校(埼玉県さいたま市)
首都圏の中学受験において、1月受験校として毎年多くの受験生を集める栄東中学・高等高校(埼玉県さいたま市)(写真=みゃー/CC-BY-SA-3.0/Wikipedia Commons

栄東中学校で出された「大人表現」の穴埋め問題

2024年1月10日に実施された栄東中学校(A日程)の国語から言語知識問題を取り出して、紹介したい。つい先日に大勢の受験生たちが挑んだ「ホッカホカ」の入試問題である。

[2024年度栄東中学校(A日程)国語 大問2より]
 次の( 1 )~( 10 )に当てはめるのに最も適切な言葉をあとの【語群】から選び、それぞれ記号で答えなさい。ただし、記号は1度ずつしか使いません。

・ 本心を( 1 )に打ち明けた。
・ クレームに対する( 2 )な対応にいらだつ。
・ 風にそよぐ( 3 )な柳の枝を描く。
・ 大切な客人に対し( 4 )なもてなしを心がける。
・ 先方の( 5 )な心づかいに感謝する。
・ なりふりかまわず( 6 )なやり方でお金をかせぐ。
・ ( 7 )な小鳥のさえずりに目を覚ました。
・ 私としたことが( 8 )にもすっかり忘れていた。
・ けんか相手のことを( 9 )に言う。
・ 雨上がりは( 10 )に外に出たくなる。


語群
 たおやか  かぶん  ねんごろ  うかつ  あこぎ
 そぞろ  あしざま  せきらら  かんまん  うららか

《解答は末尾に記載》