「定点観測をしていれば景気が読める」「10分あれば報道の真相がわかる」震災の復興シナリオから企業の大型合併、不況下で高い利益率を誇る業界の仕組みまで、世の中の事象を正しく見るコツを数字のプロが解説する。

世界第2位の経済大国に躍進、なお成長著しい中国市場から大手ゼネコンの大林組が撤退を決めました。2010年、上海万博で日本産業館を建設したのを最後に、新規の受注活動はせず、現地法人を解散して中国ビジネスから手を引くといいます。

新聞報道によれば、撤退を決めた最大の理由は中国市場の規制とのこと。中国では外資が建築案件を受注するためにはライセンスが必要で、特級、1級、2級、3級と4階級に分類されているそうです。大林組は28階以下のビルしか建てられない2級の資格しか取得できずに、大型案件が取れなかった。

大型案件を取るにはすべての建設工事を請け負える「特級」の資格が必要ですが、これまでに特級を取った外資ゼネコンはなく、中国企業が独占しているとか。利権やコネがものをいう中国市場で大林組は苦戦を強いられていたと報道にはありましたが、私はこれも単純には信じません。

(構成=小川 剛 撮影=市来朋久)
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