景気低迷、雇用不安、格差拡大……経済の低迷がまだしばらく続く中、何を指針として我々は働けばよいのか。現状と対策を識者3人に聞いた。

まだ続く混迷の時代を生き抜く秘訣とは

2009年は期待と不安が交錯した1年だった。1月、米国史上初の黒人大統領としてオバマ政権が発足。新たな時代の到来を予感させたが、6月にはGM(ゼネラル・モーターズ)が破綻して不況の根の深さが露見した。日本経済も厳しい。

09年1~3月期の実質GDPは、前期比3.8%減、年率換算で14.2%減で、戦後最悪の落ち込みを記録。閉塞感が漂うなか、8月の総選挙で民主党政権が誕生して国民の期待を一身に集めたが、一部では“民主不況”が囁かれ始め、二番底の不安が広がっている。

政治的に歴史的な転換点を迎えつつも、経済不安が依然として払拭できない時代状況は、ビジネスマンの意識にも少なからず影響を与えているはず。そこでプレジデント読者を対象にアンケート調査を実施(有効回答数2839人)。「仕事・経済」「家庭」「マネー」についての意識を探った。

回答者の属性は、男性が94.3%、30~50代が74.0%。職業は経営者・役員が3割弱、正社員・正規職員が約6割。職位は会長・社長クラス18.3%を筆頭に、中間管理職の課長クラスまで含めると過半数を超え、経営上位層の割合が比較的高い。企業の屋台骨を支えるビジネスマンたちは、混迷の時代をどのように生き抜こうとしているのか。さっそく調査結果を分析していこう。