ただし、この適用を受けるには、次の事項を記載した書類を保存しておかなければならない。飲食があった日時・場所・参加者・内容の記録は必ず残し、領収書には参加人数を明記して、1人あたり5000円以内だったことを明らかにしておくことが必要だ。
ところで実際の取引先との打ち合わせや会議では、1人あたり5000円以内の飲食費ですまないこともあるが、会議費の要件を満たせば、一見接待のような旅行でも、費用の大部分を経費扱いにすることができることがある。
会議費は取引先と観光地のホテルで会議を開いた場合でも、支出額のかなりの部分を損金算入可能な経費にすることができるが、それには条件がある。
まず、当然だが旅先で会議を開くこと。それも申し訳程度のものではなく、少なくとも実労働時間のうち半分以上の時間を会議に割くこと。また、会議場を借りた領収書や借りた時間、きちんとした議事録を残しておかなければならない。旅先で会議を開くという必然性があれば、旅行の往復の交通費や宿泊費、会議の際の飲食費、朝食、昼食などを会議費として計上できる。会議でなくても工場見学など会社の業務に必要な仕事であれば研修費という方法もある。
自分の使った経費、もらった領収書が損金算入経費と認められるものなのかどうか知っておくといい。
※すべて雑誌掲載当時
(構成=吉田茂人)