ビッグモーターの常軌を逸した「LINE依存」
次から次へと不正疑惑や異常なパワハラ体質が浮かび上がるビッグモーター。中でも最近、注目を集めているのが、「LINE」への常軌を逸した依存だ。
同社では業務連絡だけではなく、降格や異動の言い渡し、さらにはミスに対する注意や叱責まですべてがLINE上で行われていたという。
報道によれば、店長などはいくつものLINEグループに参加しており、休日や昼夜問わずに連絡が入り1日2000件に及ぶこともある。つまり、24時間365日、会社から監視されているようなものだったのだ。
また、LINEはパワハラやいじめの舞台ともなっていた。マスコミの取材に応じた現役社員が明かしたところでは、「適当な仕事すんなクソタコ」や「ボケ」「カス」などの恫喝メッセージが飛び交うのは日常茶飯事で、前副社長が送った「教育」と「死刑」という文字を大量に羅列した叱責メッセージも大きく報道された。
「改革」の第一歩がLINEを削除することだった
さらに、衆人環視の前で吊し上げに遭う「公開処刑」もされていたという。例えば、2019年からおよそ2年間、店長を務めた後にうつ病を発症して解雇された男性が、ビッグモーターを残業代未払いやパワハラで訴えているのだが、その訴状の中にも、他の店長らも参加するLINEグループでこんな暴言をあびせられたという。
「ふざけてんじゃねーよ。日本語大丈夫? 会話すら成立しないなら店長下りろタコが」
こんな話が山ほど出てきたからなのか、ビックモーターは「改革」の第一歩として、全社員にLINEのアカウントを削除するよう指示する内容のメールを送ったという。
さて、このような話を聞くと、「業務連絡をLINEってどこまでブラックなんだ」と呆れる人も多いかもしれない。ネットやSNSでは、「業務連絡にLINEを使うのはブラック企業」という説が囁かれているからだ。理由としては以下の3つがよく挙げられている。
2.「公開処刑」や「LINEいじめ」への配慮がない
3.「情報」の取り扱いに対する意識が低い