早期リタイア、いわゆる「FIRE」のためには、どんな準備をすればいいのか。自身も37歳でFIREをした個人投資家の山口貴大さんは「FIREは目的ではなく手段に過ぎない。リタイア後のプランがなければ、毎日退屈な生活を送ることになる」という――。

※本稿は、山口貴大『年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

サーフィンをする日本人
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早期リタイアした人が会社員に戻るケースは少なくない

FIREとは、お金を働かせることで「インカムゲイン(投資の定期収入、つまり不労所得)」を得て、その限られた収入の中で人生を自由に過ごすこと。

みなさんもFIREを達成すると、生活のために働く必要がなくなり、好きなことに時間が使えるようになります。

趣味や旅行、大切な人と過ごす時間、やりがい、生きがいを感じるためだけに続ける仕事――。そういったことに時間を使い、豊かに生きるための手段、それがFIREなのです。

とはいえ、FIREを達成して早期リタイアをした人が、いろいろな理由から、しばらくしてまた会社員に出戻りをするケースも少なくない。

FIREを達成したからといって、会社をすぐに辞める必要はまったくありません。

年間生活費×25年分の資産もできて、副業でも稼げるようになって得られるのは「いつでも会社を辞めて、FIREできる」という権利です。

もし「会社でまだやり残したことがある」「会社の仲間といっしょに働くのが楽しい」と感じているなら、そのまま会社員を続けるのも選択肢の1つ。

「お金のためだけに会社で働く」という状況から脱出できれば、逆に、会社員でないと得られない仕事上の実績や人脈、仲間との一体感、スキルアップの機会により積極的にポジティブに向き合えるようになるかもしれません。