個人が金融資産を増やすにはどうすればいいか。個人投資家の山口貴大氏は「長期的に見れば、パフォーマンスが高くてリスクが低いのは株式投資だ。その際、分配金の受取り方には注意したほうがいい」という――。
※本稿は、山口貴大『年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
長期投資ができるなら株式投資はパフォーマンスが高い
FIREを実現させるには、投資をしてお金を増やしていかなければなりません。
投資の対象となる伝統的な王道の資産としては、株式、債券、不動産が挙げられますが、私がおすすめしたいのは株式投資です。
債券よりは上昇率が高く、長期的に見るとFXなどの投機的な金融商品よりはリスクが低いというのがその理由です。
図表1は株式や、債券の代表選手といえる国債、金(ゴールド)、米ドルを1802年に1ドル買ったら、200年後の2001年にいくらになったかを示したグラフです。
米ドルの価値が0.07ドルに低下しているのは、インフレ(物価上昇)によって、200年前の1ドルの価値が、2001年には10分の1以下に低下したことを示します。
それに対して株式投資はインフレに強く、企業自体が200年の月日をへて大きく成長しているので、200年前に1ドルだった価値が約60万倍まで上昇しています。
利子を得ることで資産を増やす債券投資に比べても、株式投資の優位性は明らかです。
株式投資の場合、短期的に見ると債券などより大きく値下がりしてしまう時期もあります。
しかし、15年以上の長期投資ができるなら、株式投資のほうが債券投資よりも断然パフォーマンスがいいといっても過言ではないでしょう。