まず自分に問題があることを認める
ほとんどの問題について言えることだが、解決のための第一歩は、まず自分が原因の一端となって問題が発生していることを認めることだ。これは必ずしもたやすいことではない。
「チームが自分に反感を持つようになったしるしは、容易に認識できないことがある」と、グルーエンフェルドは言う。したがってリーダーは、対立のしるしに敏感でなければならない。
「リーダーに反感を持つようになっているが、その問題に対処する覚悟ができていないチームは、楽しそうに見えるかもしれないが本心は違う。そのようなチームのメンバーは、自分の本当の気持ちが出てしまうのを恐れて、リーダーと深く関わったり、一緒に過ごしたりするのを渋るものだ」と、グルーエンフェルドは言う。
「リーダーに対する信頼を失ったチームは、多くの場合、あからさまな敵意を示すわけではなく、どちらかというと無関心に見える態度をとる。かつてはリーダーの目標や構想を支持する方向に向かっていたエネルギーが、それ以外の、より個人的な満足感が得られる活動に向かうようになる。たとえば、リーダーの陰口を言う、チームとしての活動を敬遠する、転職先を探す、仕事をさぼるなどだ」
自分に問題があることを認識したら、チームに対しても同じことを認めることが重要だ。そうしなければ、誰もが問題に気づいていながら見て見ぬふりをすることになる。「チームの誰もが問題があることを知っているのにリーダーが何も問題はないというふりをしていたら、本当に厄介な事態になりかねない」と、アンコナは言う。