福島第一原発の被災に伴う「計画停電」の実施は、首都圏を大混乱に陥れた。産業も生活も、すべて電力を基盤に成り立つ日本で、即刻対処すべき課題と次に起こる問題とは何か。そしてその解決策は──。大前研一がずばり答える。

この国難にどう立ち向かうべきか

壊滅的に破損した福島第一原発の原子炉3基。消防庁レスキュー隊により決死の放水活動が展開されたが、復旧の目処は立っていない。(写真=陸上自衛隊/PANA)

壊滅的に破損した福島第一原発の原子炉3基。消防庁レスキュー隊により決死の放水活動が展開されたが、復旧の目処は立っていない。(写真=陸上自衛隊/PANA)

東日本大震災で被災した福島第一原発は予断を許さない状況が続いている。その状況自体が1秒ごとに変わるような有り様だから、対応も日替わりメニューにならざるをえない。だが、今後の事故処理および復旧の長期化と派生する難題の数々については、まさに国難として覚悟しなければならない。