オフィスの縮小、今はしません

GMOインターネットグループでは、新型コロナウイルスの感染拡大に備え、おそらく国内上場企業としては最も早く大規模なリモートワークを開始しました。2020年1月27日から本社がある東京・渋谷などに勤務する約4000人を在宅勤務とし、緊急事態宣言が解除されるまでその体制を維持。現在も週に1日から3日、グループ推奨として週2日を在宅勤務とする働き方を継続しています。ただし、これはあくまで現段階での施策。最終的な勤務体制や行動様式をどうするかは、コロナが収束するまで決めない。それが私の方針です。

GMOインターネット 会長兼社長・グループ代表 熊谷正寿氏
GMOインターネット 会長兼社長・グループ代表 熊谷正寿氏

なぜなら、商売には相手がいるからです。お客様もいれば競合もいて、相手の動きによって戦い方を変えなくてはいけないのに、自分たちの都合だけで戦略を決めるわけにはいきません。ビジネスはいくさですから。

今回リモートワークを経験した企業の中には、「100%在宅勤務にして、オフィスは解約する」とか「地方に移転する」といった意思決定をするケースが出てきていますが、私は今決めるべき話ではないと思っています。現時点で極端なアクションを起こしてしまうと、アフターコロナの動きに対応できず、取り返しがつかなくなる可能性があるからです。