OECDで自殺率1位の韓国
7月9日、韓国のパク・ウォンスン元ソウル市長が山中で息絶えているところを発見された。自殺と見られ、前日に元女性秘書からセクハラを告発されたことを苦にしたものとみられている。女性側は、セクハラが4年以上にわたっていたと主張し、パク市長の死を受けても、追及の手を緩めていない。現時点で被害女性の証言以外に有力な証拠はなく、パク市長が与党寄りの人物だったため野党による謀殺説まで飛び出し韓国内は混乱をきたしている。
パク市長しかり、韓国は階層にかかわらず自殺が多い国で知られている。OECDの中で長年自殺率1、2位をキープしていたが、昨年また1位に“返り咲いて”しまった。
韓国「中央自殺予防センター」の統計によると、2009年から2017年までの自殺者数は2011年の10万人あたり31.7人を頂点に、30人前半から20人後半を推移しており、2018年は1日の平均自殺死亡者数は37.5人で前年比2.3人(9.5%)増加した。
そして特に高齢者の自殺率がOECD国内でもトップとなっており、年金が十分ではないなど社会保障の問題も大きく関連しているとみられる。中でも80代男性がダントツの1位である。職業別にみると学生、家事従事者、無職が50.9%と突出しており、そこに事務職(12%)、サービス業従事者(10%)と続く。学歴別には高卒が最も多く(42.6%)、続いて大卒(29.9%)、大学院以上(2.4%)と無学歴(0.9%)は思いのほか低いという結果になっている。
編集部註:韓国「中央自殺予防センター」の統計の数字について、初出時は自殺率としていましたが、正しくは10万人あたりの自殺者数だったため、当該箇所を訂正します。(8月3日15時42分追記)