クリエーターが『愛の不時着』を見る理由

2003年、BSで『冬のソナタ』が放送されたことをきっかけにして起こった「韓流」ブーム。

韓国の人気テレビドラマ『愛の不時着』は、日本でもNetflixで2020年2月から配信され、人気を博した。
アフロ=写真
韓国の人気テレビドラマ『愛の不時着』は、日本でもNetflixで2020年2月から配信され、人気を博した。

あれから時が経って、韓国の音楽や映画、ドラマといったエンターテインメント産業を真剣に研究し、参考にすべき時期が来ているように思う。

このところ、周辺でクリエーティブな仕事に関わっている方と雑談していると、韓国のドラマが話題になることが圧倒的に多い。

特に話に挙がるのが、『愛の不時着』。韓国の財閥の令嬢がパラグライダーで北朝鮮に不時着し、北朝鮮の兵士と恋に落ちる話。そして、『梨泰院クラス』。ソウルの繁華街に居酒屋をオープンし、成功の階段を上ると同時に復讐を遂げる青年の物語だ。

興味深いことに、私の周りで『愛の不時着』や『梨泰院クラス』を話題にする人たちの中には、単に視聴者としてそれを楽しむということだけでなくて、何らかのかたちで自分の仕事に活かそうと考えているケースが多い。

映画『パラサイト』がアカデミー賞作品賞を受賞し、ボーイズグループのBTSがアメリカのヒットチャートの常連になるなど、躍進が目覚ましい韓国のエンタメ業界。そこにある成功の秘密を、日本も参考にしない手はない。