大阪都構想への賛否を問う2回目の住民投票が今年11月に行われることになった。大阪維新の会に加え公明党大阪府本部も賛成を明言し、実現へ一歩前進する公算が高い。これまでの経緯を維新創設者の橋下徹氏が明かす。プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」(7月14日配信)から抜粋記事をお届けします。

2011年11月、公明党はいったん「都構想」賛成へ態度を変えてくれたが……

公明党の大阪府本部が、7月11日、今年11月に予定されている大阪都構想の住民投票(2回目)に「圧倒的勝利を勝ち取れるように全力で取り組む」と発表した。

忘れもしない、2015年5月17日の住民投票(1回目)では、賛成69万4000票、反対70万5000票の僅差で都構想は否決された。11日の日本経済新聞(電子版)によると、公明党大阪府本部の土岐恭生幹事長は「『(今回は)僅差であってはいけない』と述べるとともに、『公明党が賛成の立場で議論に入ったことで、(制度案を)よりよいものにつくり変えた。自信を持って発信していく必要がある』と強調した」という。

都構想/都構想制度の制度案が了承された法定協議会
写真=時事通信フォト
「大阪都構想」の制度案を議論する法定協議会。賛成多数で了承された=2020年6月19日日、大阪市役所

いやー、ほんと感慨深いね。

公明党は自民党や共産党と組んで、僕が大阪都構想をぶち上げた2010年より、徹底してそれに反対してきた。

2011年11月の大阪府知事選挙・大阪市長選挙のW選挙。僕は、大阪都構想をメイン中のメインの公約に掲げて、大阪府知事を辞職して大阪市長候補に鞍替え出馬。僕のあとの府知事候補には、松井一郎現大阪市長が出馬。激しい選挙戦だったけど、大阪府知事選も大阪市長選も僕ら大阪維新の会が制した。

そこで公明党は大阪都構想に協力する姿勢に態度を変えてくれた。