サッカー界ではeスポーツがトレンドに
世界のサッカー界は今、これまで訴求できていなかった層の人々までを広く取り込もうと、リアルな競技と並行してeスポーツ(コンピューターゲーム)に注力するのがトレンドとなっている。総元締めである国際サッカー連盟が旗振り役となり、欧州の強豪クラブも続々とeスポーツ部門を作ってプロ選手と契約。Jリーグでも、eスポーツ部門を抱えるクラブが増えてきた。
日本のeスポーツ・サッカーの第一人者と言えるのが、ナスリ選手だ。
大ファンである元マンチェスター・シティのサミル・ナスリ選手に由来するプレーヤーネームで活動する彼は、20歳の大学生であると同時に、国際サッカー連盟の公認ゲーム「FIFA」のプロ選手。18年に開催された同ゲームの世界一決定戦『FIFA eW杯(以下eW杯)』に日本人として唯一出場し、18‐19シーズン終了時の世界ランクはアジア最上位の24位を記録した。
彼は昨シーズン、横浜F・マリノスに所属していたが、今季からeスポーツチームを新設した鹿島アントラーズへ加入。Jリーグのeスポーツ部門間での選手移籍は、史上初のことである。
「鹿島が提示してくれた報酬やサポート内容が決め手になりました。もちろん契約書も交わしています」(ナスリ、以下同)