海外投資家による「韓国売り」が始まった…
通貨ウォンは、年初から新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気悪化を背景に、ウォン安傾向にあります。韓国と言えば、コロナによる死者数を300人以下と感染抑制に成功した国という評価があるものの、現在は再び、新規感染者が5月28日は79人、29日に58人が確認されました
しかし、第2波はどの国でも想定されており、第2波による経済への悪影響は韓国に限ったことではありません。進行するウォン安はコロナとは別軸で考える必要があります。つまりこのウォン安は、韓国経済そのものに対して、成長性を感じられない海外投資家による「韓国売り」なのです。
韓国経済は、1965年の日韓基本条約をバネに成長した背景があります。日本の賠償や借款など数億ドルに及ぶ「資金」により経済発展の基礎を固めつつ、さらに、日本からの「技術援助」で国際競争力を付けることができたのです。その結果、韓国は輸出特化の経済戦略を築いてきました。しかし、この輸出競争力にいま、陰りが出ています。それは、中国からの追い上げです。
韓国はなぜ、置き去りにされたのか。それは、韓国自身が日本を基盤にして近代化してきたという認識の欠如から、いまの状況に陥っていると言えます。