大ヒットの裏に、計算しつくされた経営の神髄

「信長の野望」シリーズは生みの親であるシブサワ・コウが自ら手掛けた1作目以来、時代とともに進化しながら今まで続いてきました。

初代「信長の野望」(右上)から比べると、最新作(左下)は見た目・システム面が大きく変わっているが、ゲームの根幹は変わらない。
初代「信長の野望」(右上)から比べると、最新作(左下)は見た目・システム面が大きく変わっているが、ゲームの根幹は変わらない。

プレイヤーが戦国大名となって天下統一を目指すストラテジーゲーム(戦略ゲーム)ですが、シリーズに共通する大きな特徴は「経営要素」です。

大名も、ある種の経営者だといえます。人やお金、軍事力をどう使って領土を広げていくのか、総合的に考えて戦略を立てる。それが、「信長の野望」が打ち立てた新しい面白さでした。

1983年に発売された1作目はゲーム内で表現できる情報量に制約がありましたが、時代とともにパソコンやゲーム機の性能が進化したことによってシステムも変化してきました。

例えば「天翔記」まではゲーム内で国が豊かになった、という事実を数値でしか示せませんでしたが、「将星録」ではビジュアル面での表現もできるようになりました。後の「嵐世記」では戦闘が従来のターン制からリアルタイム制へと変わっていきました。