ソフトバンクグループ上場以降最大の巨額営業赤字
5月18日、ソフトバンクグループの2020年3月期決算が発表されました。2019年3月期の売上高6兆935億円(スプリント除外後)に対して、2020年3月期の売上高は6兆1851億円と916億円のプラス。一方で、営業利益は、2019年3月期2兆736億円の営業黒字に対して、2020年3月期はマイナス1兆3646億円と一転して赤字へ転落しました。前年と比較して、3兆4382億円の巨額な減少です。
ソフトバンクグループは、1998年に東証1部に上場、2019年3月までの22年間で営業赤字があったのはわずか4年間のみ。具体的には、ブロードバンドや顧客獲得への投資が先行した、2002年から2005年3月期までです。それ以降の14年間は、増収増益の破竹の勢いです。
営業赤字の要因はソフトバンク・ビジョン・ファンド事業にある
売上高のプラスに対して、営業利益が大きくマイナスとなった要因を分析すると、主力の通信サービス事業を行っているソフトバンク事業は9233億円の営業黒字に対して、ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業(SVF)は1兆9313億円の営業赤字となっており、SVF事業の赤字がトータルの営業利益マイナスの要因です。