選挙で香港政府を支持した親中派は惨敗した
香港で11月24日、地方議会に相当する区議会の選挙が行われた。開票作業は25日午後に終了し、香港と中国両政府への抗議運動を支持する民主派が議席数の8割超を獲得して圧倒的勝利を収めた。香港政府を支持した親中派は惨敗した。
民主派の各政党は記者会見し、「香港政府は選挙で示された民意を直視してほしい」と訴えた。
これに対し、香港の林鄭月娥(英語名=キャリー・ラム)行政長官は「謙虚に市民の意見に耳を傾ける」と表明はしたものの、香港政府は中国政府の傀儡にすぎない。香港を領土の一部とする中国は、選挙結果を香港市民の民意が反映されたものとは認めず、今後も民主派の要求をはねつけ、学生や市民に対する弾圧は、間違いなく続く。
共産党機関紙の人民日報は論点をすり替えて報道した
その証拠に共産党機関紙、人民日報(電子版)は25日夜、民主派の圧勝と親中派の大敗には言及せずに選挙の終了を伝え、「一部選挙区で選挙民への脅迫や投票妨害があった」と選挙の公平性に問題があるかのように論点をすり替えて報道した。
民主派は6月16日の200万人が参加したデモから次の5大要求を掲げ、香港、中国の両政府に対抗している。
(1)逃亡犯条例改正案の完全な撤回
(2)デモの暴動認定の取り消し
(3)警察の暴行を調査する独立調査委員会の設置
(4)抗議活動で身柄を拘束された仲間の釈放
(5)民主的な行政長官選挙の実施
(2)デモの暴動認定の取り消し
(3)警察の暴行を調査する独立調査委員会の設置
(4)抗議活動で身柄を拘束された仲間の釈放
(5)民主的な行政長官選挙の実施
中国政府は民主主義の原点である選挙結果を無視する。共産党による一党独裁国家の悪行そのものだ。民主主義の確立した国では、選挙の惨敗がそのまま政権の交代に直結する。民意を無視する中国の態度は、日本や欧米の国々から見たら「異常」としか思えない。