「痛みに効果がある」と続けている習慣や運動が、症状を悪化させているかもしれない。腰痛や関節痛について、10のテーマに応じて専門家に聞いた。第8回は「痛いマッサージと痛くないマッサージ」――。(全10回)

強く押すとケガする体の部位

痛いマッサージと痛くないマッサージ、どちらがいいかという2択で完結するような話ではありませんが、たしかに痛くしてはいけない部分とある程度痛くしても大丈夫な部分はあります。

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膝は筋肉が少なくデリケートな部位なので、やみくもに強いマッサージをしてしまうのは厳禁。そのうえで、年を取り筋肉が減ってくると、関節が不安定になり軟骨がすり減ってしまいます。その軟骨が関節内に広がることで炎症が起こってしまう。逆に腰の場合、筋肉が膝に比べて厚いので強めのマッサージをしても問題ありません。

タイマッサージでは、マッサージの後のストレッチがセットになっていますが、このストレッチには注意が必要です。ストレッチで筋肉を伸ばしすぎてしまうと、それ以上伸ばされて障害が起きないように、反射的に筋肉が収縮してしまいます。伸張反射と呼ばれていますが、これでは本来のストレッチの目的を果たせません。