消費税増税でも「価格据え置き」という決断
ロイヤルHDでは以前から、業務の効率化と利便性の向上を実現するため、ロボットや先端機器を活用した新業態の開発に力を入れている。「大江戸てんや」もその試みのひとつであり、ここでの成功事例をほかのてんや店舗に移植し、全体の競争力を高めたい考えだ。
また、今年10月の消費税増税に伴う値上げに関しても、慎重な姿勢を見せている。天丼など一部商品の税込価格を据え置き、店内飲食を実質値下げする方針だ。18年1月の値上げによる客離れの影響から脱していない状況ゆえ、価格を据え置くというのは正しい選択だろう。
今後まず焦点になるのは、消費増税が実施される10月以降の既存店業績の動向だろう。てんやでは、売上比率の3割程度をテークアウトが占めているという。軽減税率により、持ち帰り商品の需要の高まりが予想されているため、売り上げ増が期待できるだろう。実質値下げと持ち帰り人気でてんやは復活できるのか、注目が集まっている。