2020年「ホテルが不足する町、過剰になる町」

ニッセイ基礎研究所は2019年2月、2020年および2030年における宿泊施設の客室稼働率を都道府県別に試算して公表した。

ホテル、旅館、簡易宿所の利用客数は、20年と30年の両方で17年を上回る見込みだ。ニッセイ基礎研究所の白波瀬康雄氏は「国内旅行客は人口減少や80歳以上の高齢者の増加によって減っていきますが、訪日外国人の増加分がそれを上回ります」と説明する。

ただし、「国内旅行客の減少を訪日外国人の増加でカバーできない県が徐々に増えていき、地域による差が広がりそうです」(白波瀬氏)。20年には利用客室数が12県で、30年には20県で減少するという予想だ。特に秋田、福井、高知は大きな減少が予想されている。

京都は供給過剰に陥いる可能性が

ホテルの客室稼働率で比較した場合、総客室数を17年の数字で固定すると、20年には大阪で、30年には東京、京都、大阪で稼働率が100%を超える見込みだ。これに宿泊施設のオープン計画を照らし合わせると、「東京、大阪は20年から30年に稼働率が80%前後になる妥当な計画です。一方で京都は20年までに客室数が17年から41%増える予定ですが、稼働率は67.9%となり供給過剰に陥る可能性が高いです」(白波瀬氏)。奈良、島根は30年で稼働率が6割を切る厳しい結果となった。

▼編集部おすすめの関連記事
日本の労働生産性が致命的に低い根本原因
(図版作成=大橋昭一)