「大きな波」の到来を予測するため、月の半分は海外へ

私の場合で言えば、85年の電話革命、2000年のインターネット革命、15年のグリーン革命の3つの波であり、そのタイミングで第二電電、ADSL回線事業のイー・アクセス(現ワイモバイル)を創業し、グリーンエネルギー事業のレノバに参加しました。

では、こうした大きな波の到来をどうすれば予測することができるのか。それは世界を見ることです。私は今でも月の半分は海外に行っています。

例えば、欧州のドイツやデンマークではグリーンエネルギーが主流になっており、米国のフェイスブックやグーグルなどのIT企業ではグリーンエネルギーのみの利用に大きく舵を切っています。日本では今も原発問題が問われていますが、欧米に行けば、将来グリーンエネルギーが世界の主流になっていくことが見えてくるのです。

ビジネスを始めるには情熱が必要です。実際に現地に行って自分の目で見て自分の心が動かされないかぎり、人の心も動かせないのです。

千本倖生(せんもと・さちお)
レノバ代表取締役会長
1966年、京都大学卒業。71年米国フロリダ大学大学院博士課程修了。日本電信電話公社(現NTT)を経て、84年第二電電(現KDDI)を共同創業。96年慶應義塾大学経営大学院教授。99年イー・アクセスを創業。2005年イー・モバイルを創業。15年から現職。
(構成=國貞文隆 撮影=村上庄吾 写真=iStock.com)
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