そこで、サークル状のフレームワークを2軸に書き換えてみましょう。

2軸に落とし込むと、「P」(計画)と、「D」(行動)のそれぞれに対して、「C」(チェック)をして、そのチェックの結果、それぞれに対して「A」(アクション)を決めるということが、わかりやすく図解できます。

「3C」も同様です。3つの要素を三角形で表したままでは、なんとなく相互の関係をイメージすることはできますが、3つのC(自社、顧客、競合)について具体的に考えようとすると曖昧になってしまいます。

これを2軸のタテ軸に設定し、ヨコ軸を5W1H(いつ、どこで、誰が、なぜ、何を、どうやって)にすると、自社と顧客、競合をリサーチするときに使えます。

2軸思考のいいところは、タテとヨコに2本の線を引くことで、「空いた枠」が作り出されることです。

人は不思議なもので、「空いた枠」があると、それを埋めたくなるものです。

この枠の中に、頭の中にあることを「書き出す」ことで、物事をシンプルに整理することができ、新たな発見ができるのです。

いかがでしたか? みなさんの業務でもフレームワークを導入できそうだと思いませんか? 日々の仕事の効率化のために、ぜひ取り入れてみてください。

木部 智之(きべ・ともゆき)
パナソニックシステムソリューションズジャパン部長。横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了。2002年に日本IBMにシステム・エンジニアとして入社。エグゼクティブ・プロジェクト・マネジャーを務め、2018年より現職。著書に『複雑な問題が一瞬でシンプルになる2軸思考』『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』(以上、KADOKAWA)がある。
(写真=iStock.com)
【関連記事】
パワポで資料を作り出す人は必ず失敗する
"天才を埋没させない"フェアな人材評価法
デキる人はなぜトラブルに慌てないのか?
デキる人が意識する"トラブル対応3原則"
「大切な人」に自分を印象づける10のコツ