加齢が引き起こす体の不調。放置していれば、取り返しのつかない事態を招くこともある。「プレジデント」(2018年1月1日号)より、9つの部位別に、名医による万全の予防策を紹介しよう。第4回のテーマは「首・肩・腕」――。

痛みやしびれは「首」以外に出る!

「首の老化は、20代から始まっています」。首をはじめ脊椎を専門とする整形外科医の三井弘氏は開口一番そう語る。老化により、首の筋肉が衰えて頭を支える力が弱くなり、さまざまなトラブルを引き起こす。

スマホを使うときは腕を伸ばして遠めに持ち、あごを少し上げた姿勢をとろう。

三井氏は40年近く患者を診てきたが、ここ十数年、首のトラブルを原因とした不調を抱えて来院する人が増えているという。その症状は、しつこい肩こりや背中の痛み、頭痛、手足のしびれ、脱力感や集中力の低下など幅広く、原因が首にあるとは思いもよらないものばかりだ。