一流選手の米国・大リーグへの人材流出など、日本のプロ野球は存亡の危機にあるとの議論が多い。筆者は日本の球界史に登場した3つのビジネスモデルを検証し、プロ野球の再生方法を説く。
「プロ野球の危機」が議論される4つの根拠とは
今からちょうど5年前の2004年9月18、19日に、シーズン中であるにもかかわらず、日本プロ野球選手会(当時の会長は古田敦也。本稿では、敬称を省略する)による史上初のストライキが行われた。このストライキは、赤字経営に悩まされていた大阪近鉄バファローズの親会社である近鉄が、球団経営からの撤退を決めたことに端を発していた。
結局、大阪近鉄バファローズは、当時の12球団のなかで唯一、日本シリーズ制覇を達成することなく、オリックス・ブルーウェーブとの球団統合(その結果、オリックス・バファローズが誕生した)によって、姿を消した。この04年から05年にかけての一連の経緯をとらえて、それを、プロ野球存亡の「危機」とみなす向きも多かった。
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