かつて中国の支配下にあった琉球王国。中国皇帝は王の即位式に使節を送った。その使者たちが300年にわたって書き継いだ12冊の見聞録が冊封使録である。今、中国が尖閣の領有権の根拠として挙げるこの古文書に、幻の一冊『羅漢(らかん)』が存在した――。本書は『羅漢』をめぐって日中が揺れ動き、さらに沖縄の独立問題へ発展していく骨太のサスペンス小説だ。
「政治的主張が特にあるわけではないんです。ただ現実的な中国人は領土が関わると引かない。尖閣は小説のいい素材になると思っていました」
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(永井 浩=撮影)



