中国は日本にとって最大の貿易相手国。互いに切っても切れない関係だが、中国人とのビジネスにはトラブルがつきもの。中国人の考え方や行動原理を熟知する香港貿易発展局日本首席代表・古田茂美さんに聞いた。
中国ビジネスの特性を端的に表しているのが、2012年末に全線開通した中国高速鉄道だろう。東北新幹線の技術をベースに開発された鉄道だが、中国は独自開発を主張。国際特許を出願し世界に売り込みをかけようとしている。中国とビジネスをする日本企業はこうした仕打ちを受けることが多い。こんな行動がとれるのはなぜなのか。
古田茂美さん
「まず、知っておいていただきたいのは中国人は自己領域の人“自己人”と自己領域外の人“外人”とをはっきり分ける考え方を持っていることです。自己人は家族をはじめ血縁、地縁、同じ目標に向かって行動する業縁で結ばれた人。一方、外人はそうした縁のない人です。日本人は初対面の人でも割とすぐに信用しますが、中国人はすぐに信用などしません。まずは警戒し、敵と対する目で人を見ます」
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