鳥越氏の「身体検査」は行われたのか

東京都知事選も最終盤に入った。週末の各紙情勢調査は、小池百合子氏がリードし、それを増田寛也氏と鳥越俊太郎氏が追うという展開を報じている。

当初はその高い知名度でトップを独走かと思われていた鳥越氏だが、巣鴨のとげぬき地蔵前での“40秒演説”事件や新報道2001での候補者討論会中止問題で躓いた。さらに7月21日に発売された週刊文春が報じた女性スキャンダルによって、完全に足元をすくわれた形だ。

果たして鳥越氏を推薦した民進党は、彼の“身体検査”を行ったのか。これについて岡田克也同党代表は文春発売当日の21日の会見で、「コメントしない」と回答を拒否。民進党都連関係者にも聞いてみたが、「身体検査をしたということは聞いていないが、本人に『スキャンダルはないか』と確認したのではないか」と極めてあやふやな返答だった。

そうした不信を払しょくするかのように、街宣では組織的な動員が目立っている。22日夕方に有楽町駅前で行われた街宣では、東京・生活者ネットワークの西崎光子共同代表、民進党の枝野幸男幹事長、共産党の志位和夫委員長、生活の党の小沢一郎代表、そして社民党の又市征治幹事長が応援演説を行った。

その中でも一段と大きな拍手が沸き起こり、うちわが激しく振られたのは志位氏が演説する時だった。彼らが共産党の動員であることは間違いない。