音楽で記憶力低下、運動で速度アップ!
初めて挑戦する作業など認知力を必要とする仕事のときには、どうやら音楽は邪魔になるようだ。まとめてみると、こんな傾向がみられることになる。
1. 音楽が聞こえていると、読解能力・記憶能力は低下する。
2. 音楽が聞こえていると、運動能力が向上する。
3. テンポが速い音楽は、手作業のスピードを速める。
4. 音楽で、単調な作業の気分がアップする。
音楽は機械的な単純作業や手慣れた仕事の効率をあげ、より作業を楽しめるようにしてくれる。けれども、学習や暗記、初めてで今まで使わなかった思考回路を使うときには、音がなく静かなほうが効率もアップするわけだ。
さて、オープンオフィスの環境に目と耳をもどしてみると、人の数だけ作業も気分もさまざまなため、むやみなBGMや音は誰かしらの支障になりそうだ。ときどきイヤホンなどでテンポ116程度の小気味いい音楽を聞いて、集中力を高めるα2波の出現を促してみたい。そして、まわりの雑音をわずらわしく感じたら、5分程度の鳥のさえずりなどα波の出る音で心を落ち着かせてみる――これだけで、効率は30%アップする。上手に使えば、音と音楽は仕事のいいパートナーとなってくれそうだ。
[脚注・参考資料]
Julian Treasure, The 4 ways sound affects us, TED global, Jul 2009
Clive Thompson, The Brilliant Report: How to be productive in a distracting environment.,
Philipp A.W. Käser,Urs Fischbacher,Cornelius J. König, Helping and Quiet Hours: Interruption-Free Time Spans Can Harm Performance , JUL 2012