心の中が「ぼっち化」するアラサー&アラフォー女子
人に干渉されるのは嫌なんだけど、だからといって放っておかれるのは寂しい。集団行動は苦手なんだけど、ひとりぼっちは苦手。社内ではピシッとした女子社員も、一歩会社を出ると実はひどい寂しがり屋という事例が最近増えている気がする。
アラフォー独女のカオルさん(仮名・39歳・商社派遣)は言う。
「東日本大震災があったからなのか、死後しばらく発見されなかったタレントの飯島愛さん(2008年死去、死後1週間後に自室で発見された)の例があるからなのか、いちばん恐れいているのは『孤独死』です。病気のときはもちろん、ひとりで家にいるときに地震があると、とてつもない孤独感と恐怖を感じる」
「クリスマスにひとりなんて、別にどうでもいい。ただ、大みそかをひとり部屋で過ごすときの寂しさといったら、もう……。誰でもいいから、1年無事に過ごせたことを労いあいたいんだよね」
そんなカオルさん、「絆」や「つながり」を求めて、少し前まではツイッターやFacebookにはまっていたという。
「ツイッターで仕事の愚痴など毒を吐きまくるのが快感で。でも、最近ではフォロワーからの反応もリツイートされることもなくなって。つぶやいてもむなしさが残るだけ。FBに至っては、リア充の投稿に心乱される感覚に嫌気がさして、たまに開くのみ」
結局、そんな彼女が行き着いたのは、LINEゲームのディズニーツムツム。
「友達に面白いからとすすめられたのがきっかけです。最初は可愛いキャラに癒されるとか、ツム友もいて楽しい! なんてのんきだったのに、最近では、予定のない週末の夜はもはや一晩中スマホを握りしめています。その結果、日曜の昼まで寝てしまう自分がダメ人間まっしぐらになっている気が……」
女子会もしょっちゅう主催しているが参加者はだんだん減ってきたのが気がかりだという。
一方、大手証券会社に勤務するアラサー独女のアイさん(仮名・30歳)は「スケジュールが埋まっていないと不安でたまらなくなる」と訴える。
「予定がないと、『寂しい人』だと思われるのが嫌なんです。ヘンなプライドが働くというか……。ハロウィンパーティから年末にかけては連日、ダブル、トリプルヘッダーは当たり前。ただ、つるんでいるオンナ友達がみんな結婚しはじめて。いつの間に彼氏を作っていたの!? と、裏切られた感がハンパありません。うっかり自分だけが取り残されていることに今さら気づくなんて……」
暇になると、スマホに残った、オンナ友達と撮った写真ライブラリーを意味もなく眺めているらしい。